【アクセス実践講座(コース1)第3回】
日時|2024年10月20日(日)9:00–16:00(昼休憩1h)
場所|内子町
講師|井口梓(愛媛大学社会共創学部准教授)
内子町を舞台にしたアクセス実践講座も、いよいよ最終日(3回目)を迎えました。今回の講座では、内子町内3地域(小田・寺村・立石)の秋祭りに、ひめラーが参加します。神社の協力のもと、祭りに同行し、様子を記録する中で、学びを深めていきます。
秋祭りに行く前に「お宿にのみや」へ。井口先生からこれまでの講座の振り返りと、今回のアクセス実践講座におけるポイントについてご説明いただきました。
その後、土居通康氏の秋祭りを題材にした作品を、井口研究室の学生の皆さんとコミュニケーションを取りながら鑑賞していきます。ひめラーは、これまでに学んだことを存分に活かし、作品に描かれた当時の様子に思いを馳せたり、登場人物の感情を想像するなどして、鑑賞を深めていきました。
宮出しの様子
秋祭りの作品を鑑賞し、気持ちが高まったところで小田の八坂神社へ。こども神輿と大人神輿の宮出しの様子を見たり、一緒に町の中を練り歩きながら、秋祭りの空気感を体感し、その様子を細かく記録しました。
中でも、神輿が休憩するための「御旅所(おたびしょ)」では、儀式や獅子舞も見学し、神聖な雰囲気を肌身で感じました。
獅子舞の様子
「おねり」の様子
その後は、寺村の新田神社と、立石の立石神社の2グループに分かれ、祭りに参加します。新田神社では、獅子舞や「おねり」と呼ばれる演目をみて、昔から受け継がれてきた伝統や、これから受け継がれていく未来に思いを馳せました。立石神社では、神様を神輿に降ろす「神事」の神聖さにひめラーが心を引き込まれていきました。
また、地域の方とコミュニケーションを取り、秋祭りや地域のことなどについて学びを深めるひめラーもいて、とても熱心な様子が伺えました。
神輿や、牛鬼とともに立石の町中を練り歩き、御旅所にて五穀豊穣を願う儀式をみました。
最後に、秋祭りや土居通康氏の記憶画、基礎講座や内子町での実践講座から学んできたことを通して、「五感を使って伝える方法」や、「振り返りを通じて余韻を感じられるアイデア」など、すでにある文化的な取り組みにスポットを当てて伝える手法について、ひめラーなりに考えを深め、発表していきました。
内子町でのアクセス実践講座は、井口研究室の学生の皆さんとともに、地域の方々から聞き取りをしたり、民具にふれたり、地域の文化が受け継がれる様子をみる中で、集落全体の空気感を感じる活動となりました。また、愛媛県におけるアートコミュニケーターとして、文化芸術を通して地域に寄り添うための素地を養い、文化や町や人の空気感など、伝え方を考える経験となりました。
今後の自主プロジェクト「ひめラボ」でのさらなる活動にも期待が高まります。
(art venture ehime スタッフ 鈴木宏佳)