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【アクセス実践講座・コース3(こどもの城など)第2回】
日時|2025年8月6日(水)10:00 – 16:00、7日(木)10:00 – 16:00(昼休憩1h)
場所|えひめこどもの城
講師|春日美由紀(Art & Communication Lab. うるとらまりん主宰者 京都芸術大学アート・コミュニケーション研究センター共同研究者)
松山盲学校の生徒との「えひめ愛顔の子ども芸術祭」の作品を介した交流に向けて、今回の講座では2日間にわたり、子ども芸術祭に出展する子どもたちとの関わりを通して、情報収集と実践を行いました。
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まずは、えひめこどもの城の敷村園長から「えひめ愛顔の子ども芸術祭」について説明がありました。今年で10回目を迎える子ども芸術祭では、年々規模を拡大しながら、様々な作品の展示やパフォーマンスを行っています。
続いて、art venture ehime プロジェクトマネージャーの二宮敏さんから「共生社会をつくるアートコミュニケーション共創拠点」の概要を改めて説明したり、講師の春日さんから講座のねらいや目的について説明する中で、「なぜ松山盲学校の生徒と関わるのか」という問いが投げかけられ、どのように共生社会を実現していくか、実践的に考えることの重要性を再認識しました。
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次に、午後から実施する、幼稚園児から高校生まで幅広い世代の子どもたち、さらにオンライン参加者も加わり、作品を発表し合う場に向けて、子ども同士の交流を円滑にするため、ひめラーがアイスブレイクを考えます。
その中で、発表前に声を出し、場をあたためる目的で「点呼」をアレンジしたアイスブレイクの案が出され、それをもとにアイデアを深掘りし、実施内容を詰めていきました。
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話し合いの結果、全員が番号を言い終えるまでの時間を協力しながらどんどん早めていくというアイスブレイクとなりました。最初は全員が番号を言い終えるのに1分30秒かかりましたが、子どもたちから改善のアイデアを募りながら回数を重ね、最終的には20秒にまで短縮。一体感を共有できた時間となりました。
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その後、子どもたちは立体作品のプレゼンやパフォーマンスなど、多彩な形式で発表を行いました。ひめラーによるアイスブレイクや司会進行の効果もあり、子どもたち同士で発表に対する質問や意見交換が活発に行われ、会場は大いに盛り上がりました。最後には、作品設置場所を検討するため園内を巡り、初日を締めくくりました。
2日目は、見えない人・見えにくい人・見える人が共に作品を鑑賞するためのツールとして、美術館や、他のアートコミュニケータ事業でも活用されている視覚支援機器「RETISSA ON HAND(レティッサ オン ハンド)」について、「共生社会をつくるアートコミュニケーション共創拠点」の参画企業であるQDレーザの金井さんから、取り組みの紹介や、様々な活用事例を紹介いただいたり、この機器を通じて作品を介したコミュニケーションの楽しさを知った方の体験談も共有いただきました。ひめラー自身も機器を実際に体験する中で大きな関心を寄せ、多くの質問が飛び交いました。
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続いて、前日のアイスブレイクを振り返りを行います。うまくいった点や改善点を共有し、次につなげるための視点を整理しました。子どもたちにアイデアを出してもらいながら実践できたことや、司会の工夫で子ども同士のコメントや交流が生まれたことが、うまくいった点として挙げられました。一方で、役割分担の改善が必要など、準備段階から現場までを含めて多角的に振り返る機会となりました。
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春日さんからは、「できないことに挑戦する大切さ」「日頃からの備えの重要性」「結束することで普段以上の力を発揮できること」など、様々な視点からフィードバックをいただきました。
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午前の最後には、多目的ホールで子どもたちと合流し、全員で円になり、自身で用意したリボンや紐をつなぎ合わせ、一人ひとりが感想を述べながら紐を巻きつけて球体にしていく共同制作を行いました。
「刺激を受けた」という感想が多く、ひめラーたちにとっても芸術祭本番に向けた期待が高まる時間となりました。
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午後は、今後の講座に向けた作戦会議を行い、松山盲学校の子どもたちとの交流に備えて、チーム分けや、どの作品を見ていくかなどを具体的に検討しました。
今回の2日間を通して、子どもたちや多くの方々との関わりの中で、それぞれが多様な特性を持っていることを実感しながら、アイスブレイクや進行を実践し、きちんと内容の振り返りまで行うことで、次回以降の松山盲学校の生徒との交流や、その先の共生社会実現に向けて、学びを深めると同時に、次回に向けた準備を進め、意識を高める貴重な機会となりました。
(art venture ehime運営スタッフ 鈴木宏佳)