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第4回鑑賞実践講座 ファシリテーションの振り返り/次回に向けての決意

2024.11.21

【第4回 鑑賞実践講座】
日時|2024年11月16日(土)10:00–15:00(昼休憩1h)
場所|えひめこどもの城 研修室
講師|春日美由紀(Art & Communication Lab. うるとらまりん主宰者京都芸術大学アート・コミュニケーション研究センター共同研究者

今回は第2回の講座と第3回の講座で行ってきた対話型鑑賞の実践を受けて、ファシリテーションについて「場をみること」と「いかに促進するか」という視点から振り返り、次回以降の対話型鑑賞の実践に向けて作戦を練っていきます。

まずは一人一人がファシリテーションする中で感じた気付きを書き出し、前回までと同じグループの中でシェアします。
「作品に目が行くようにポインティングしたほうがいいと思う」「雰囲気作りが大事」「作品をよく知るなど、事前準備をしっかり行うことが必要不可欠」など、様々な気付きをシェアし合い、それらをグループ内で整理し、まとめ、見える化していきました。
また、気付きをまとめていく基準やそれらを見える化する方法は、グループによって様々。場づくりやテクニックの視点で分類していくグループもいれば、それぞれのひめラーが印象的だった気付きをもとに分類していくグループも。

これらの気付きを他のグループともシェアして、新たな気付きを得たり、グループ内での考えをより強固なものにしていきます。「事前準備は大切だけど、それにこだわりすぎると思いがけないことが起きた時、対応できなくなるのでは」「自分が相手の立場(鑑賞者の立場)に立った時に必要か不要かを判断基準にしてみよう」といった、新たな意見も生まれていきました。こうして、ファシリテーションに対する協働解をひめラー同士で見つけていきました。

午後からはグループごとにまとめた気付きを発表していきます。一つ一つの気付きがそれぞれ機能しつつ、それらが影響し合い、繋がっているというところから臓器に例えて紹介するグループもあれば、活動している理由や考えは一人一人違うため「どういうファシリテーターになりたいか」というところまで共通させる必要はないものの、目指すべき姿や目標を考え、自分の中に留めておく必要があるという発表を行なったグループもありました。

続いて、ファシリテーションをした作品ごとにグループで分かれていきます。
ファシリテーションを行なった時に鑑賞者から発言された要素を洗い出し、それら要素をつなぎ合わせていくことで、対話型鑑賞を実践する上での方向性を定めていきます。
まさにファシリテーションの作戦会議。
作戦会議の中で決めた作品鑑賞のコンセプトを簡潔に言語化することで、次回のファシリテーション実践であたふたしないための自らの軸を作り上げていきました。

最後に、次回のファシリテーションにおける目標立てをひとりひとりが行い、宣言として書き残し、今回の講座は終了しました。

前回の講座までで実践した内容をやりっぱなしにするのではなく、実践した内容を振り返ることで、気づきや反省点がきちんと整理され、目的がより明確化されていきました。
特に、今回は場づくりや心構えなどの土台の側面と、テクニックの側面の両方を振り返り、目標を宣言として残すことで、非常に考えが深まり、次回以降につながる内容となりました。

振り返りはひめラー同士の自主的な活動であるひめラボにも置き換えられる大切なことです。一つ一つの実践に応じて振り返りをしっかり行うことで、次の実践がレベルアップしていきます。
次回以降の対話型鑑賞がどうレベルアップされていくのか、今からとても楽しみです!
(art venture ehimeスタッフ 鈴木宏佳)

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