
日時|2025年6月22日(日)10:00 – 15:00(昼休憩1h)
場所|県庁 トライアングルベース
講師|小牟田 悠介(東京藝術大学 芸術未来研究場 ケア&コミュニケーション領域 特任准教授 とびらプロジェクト / Museum Start あいうえの プロジェクトマネジャー)

基礎講座もいよいよ最終回となりました!
昨年度と同じく、東京都美術館で「とびらプロジェクト」のプロジェクトマネジャーを務められている小牟田悠介さんを講師に迎え、自主的に活動をしていくためのチーム作りを行う上で、重要となる3つのステップ「この指とまれ/そこにいる人が全て式/解散設定」について理解を深めました。


あらためて「アートコミュニケータ」とは?
まずは小牟田さんから「とびらプロジェクト」におけるアートコミュニケータ「とびラー」が、東京都美術館の学芸員や専門職員たちと協働しながら、「人と人」「人と作品」「人と場所」をつなぎコミュニティを作ってきた活動事例についてお話を伺いました。

集まる、「場」をつくる、そしてしっかり解散する
次に、ひめラボを作る3つのステップ「この指とまれ/そこにいる人が全て式/解散設定」の説明が行われました。

ステップ1
「この指とまれ」では、提案したアイディアに賛同する3人以上のメンバーを集めるところからスタートします。1人や2人だけだと迷ったり、意見がわかれて決まらなかったりしてしまいますが「三人寄れば文殊の知恵」というように3人以上という人数が重要なポイントだと教わりました。
また、集まるメンバーは「“誰か”のアイディアを実現する」のではなく、「“みんな”でアイディアを実現する」ことや、話し合う中で考えが変わっていくことを楽しんで欲しいというお話がありました。

ステップ2
「そこにいる人が全て式」では、「この指とまれ」で集まったメンバーと何をしていくかを考えていきます。
ポイントとなるのは以下の3つ。
・集まったメンバーの意見を大切にすること
・実際に話し合いを進める中で、考えが違うと思ったら勇気を持って抜けること
・その場にいない人に協力を仰ぐのではなく、集まったメンバーでの中でできることは何かを考えること
また、利益を目的とせず、集まった人たちと何ができるかを考えることができる場があることは、アートコミュニケータのプログラムの魅力の一つだと感じました。
ステップ3
「解散設定」では、達成したいゴールを最初に全員で共有しておく重要性を学びました。うまく行っても行かなくても、ゴールまで到達したら振り返りをして解散し、次の「この指とまれ」に繋げていくことで新しい視点でアイディアを広げていけるとのアドバイスをいただきました。
その後は事務局スタッフから、ひめラー専用サイトにて、実際にひめラボを作る方法について説明があり、午前中の内容を締めくくりました。

実際にひめラボを立ち上げてみる!
午後は午前中に学んだステップを実践的に行っていきます。
まずは、ひめラボのテーマを「やりたいこと/できること/やるべきこと」から考え、「この指とまれ」でメンバーを集めていきます。
そして、集まったメンバーと6つのテーマに分かれて話し合いを進めていきました。
4〜5人の少人数のグループに分かれて、「そこにいる人」の声をみんなで聞くという場が設定されることで、大人数の前だとなかなか自分の意見を述べることが得意でなさそうなひめラーから思いがけない意見が出てくる場面もありました。
他のプロジェクトの活動の事例を伺いながら、art venture ehime fes 2025などの自分たちのこれからの動きを改めて考え、ひめラー同士で話し合いを行う今日の講座を通して、ひめラー自身から「改めて自分たちがどういう存在かを考えるきっかけになったり、これから活動を広げていく意味や目指すところが整理、共有できた」との意見があり非常に有意義な講座となりました。これからどんなラボが立ち上がっていくか楽しみです!
基礎講座が終わり、いよいよ実践講座がはじまります!
今後は、1期ひめラーとも一緒に活動することも増えてくる中で、愛媛のアートコミュニケータとして、これから先、愛媛にある自然、文化や伝統など土地の知識や繋がりをどんどん発掘していって欲しいです。
ひめラーの皆さん、講師の皆様、基礎講座お疲れ様でした!
そしてこれからお世話になる地域の方々、どうぞよろしくお願いいたします!
(art venture ehime 運営スタッフ 竹宮華美)