【第5回基礎講座 会議が変われば社会が変わる】
日時|2024年7月13日(土) 10:00–15:00 (昼休憩1h)
場所|愛媛県庁 第一別館 6階 トライアングルベース
講師|青木将幸(青木将幸ファシリテーター事務所代表)
今回の講座では、ひめラーひとりひとりが主体的にミーティングに関われるような場のあり方について、青木さんのレクチャーやひめラー同士で行う会議の実践から学びを深めていきます。
「好物は何ですか?」という導入から今回の講座の本題に入っていきます。自分の好物を絵に描いて、その絵をもとにひめラー同士でお互いにコミュニケーションを取っていきます。絵に描くことで言葉だけでは得られない共通認識が出来上がり、どんな好物について話しているのか、その形状や周囲の状況など、より具体性を感じられるものになっていました。
また、「運動だけでなく会議にも準備体操が必要である」と青木さん。いきなり本題に入っていくのではなく、気軽な話題から本題に入ることで、かえって議論を活発にさせられるということをレクチャーしていただきました。
次に、「アートコミュニケータとして扱ってみたいテーマや切り口は?」というテーマを絵にして、コミュニケーションを取っていきます。ひめラーひとりひとりが抱えている課題意識や、地域で行いたい様々な活動などの種を互いに共有し、お互いにその種を丁寧に育てるように、そのアイデアについて話を広げていきました。
ひめラーの中には休憩時間も話が膨らむほど、熱心にコミュニケーションを取り合っている方もいました。
そして、午前中の最後は「会議の4STEP」について、「会議は行動を起こすためのもの」という前提をもとに、青木さんにレクチャーしていただき、ひめラーからの質問によって、さらに会議の理想的なスタイルの理解が深まりました。
午後は、会議で問いを準備する重要性や、問いにするときの言葉選びの重要性をレクチャーしていただいたのち、午前中に考えたテーマや切り口を「問い」にして、会議を実践していきます。
自分の扱いたいテーマを「問いかけてみる」ことで他のひめラーから意見を聞くことができる、意見をもらうと自分の中でも発見が生まれ、1つ壁を越えられる気持ちになる、そんな盛り上がりを感じられるワークショップになっていました。なるほど!そうか!面白い!という声が生まれたり、あるグループでは大きな拍手が起きていました。
1回の会議は10分間で、テーマや役割をローテーションしていたのですが、他のグループの会議の記録を見ることで、どのグループでも回を重ねる毎に会議の進行や記録の方法もブラッシュアップされていったのが非常に興味深かったです。互いに触発されながら、よりよいミーティングを作っていこうとする動きがこれからも生まれるのかもしれないと、非常に期待が膨らみました。
また、青木さんのファシリテーションの仕方にも、今後の活動のヒントがありそうだと感じました。1回の会議が終わるごとに興味深いグループの会議の進行や記録を全体に共有したり、午前中の内容を振り返りつつ、絵を描くとより具体的になることを誘導したり…。うまく場を回しファシリテーションすることのヒントが隠れていたように思います。
今回の講座の内容は、art venture ehimeの重要な活動の一つである、ひめラー同士が自発的に開催するミーティング「ひめラボ」に深く関わる内容でした。
ひめラーにとって、これから立ち上がっていく「ひめラボ」とはどのようなものか、ひめラボの中で相互理解を生みながら合意形成をしていくための理想的なスタイルとはどのようなものか、リアリティを感じつつ、考えを深められた講座になりました。
私にとっても、こうした会議を通して様々な取り組みへ広がっていくことに非常にワクワクする一方、そんな活動の広がりをサポートしていかねば!と身が引き締まる思いでもあります。
(art venture ehime スタッフ 鈴木宏佳)