【第6回基礎講座 この指とまれ/そこにいる人が全て式/解散設定】
日時|2024年7月28日(日)10:00–15:00(昼休憩1h)
場所|愛媛県庁 第一別館 6階 トライアングルベース
講師|小牟田 悠介(東京藝術大学 芸術未来研究場 ケア&コミュニケーション領域 特任助教 とびらプロジェクト / Museum Start あいうえの プロジェクトマネジャー)
今回の講座では、ひめラボで活動するにあたって重要な3つのステップ「この指とまれ/そこにいる人が全て式/解散設定」について学び、そのプロセスを実践しながら理解を深めていきます。
小牟田さんがプロジェクトマネジャーを務める「とびらプロジェクト」におけるアートコミュニケータ「とびラー」は、”学び”と”現場での実践”のサイクルを繰り返し、新たな活動を生み、人と作品、人と人、人と場所を繋いでいく活動をしており、医療機関や福祉団体と連携し、場づくりを行なっている「ずっとび鑑賞会」という活動事例を紹介いただいた後、ひめラーに向けてart venture ehimeの活動フィールドが「愛媛県」であることを改めてご説明いただき、それがart venture ehimeにとって特色であることを共有した上で、ひめラボで重要な3つのステップの説明が行われました。
1ステップ目「この指とまれ式」は自分のアイデアに賛同するひめラーを集めるターンのことを指します。活動を始めるには3人以上でないといけないというのがポイントで、1人や2人だと迷ったり、継続しなかったり、アイデアが往復してしまったりするのだそう。まさに「三人寄れば文殊の知恵」なところから活動はスタートします。
2ステップ目「そこにいる人が全て式」では、この指とまれをした時のはじめのアイデアに、他のひめラーの「好きなこと/やってみたいこと/得意なこと」といったアイデアが重なることで、発案者の枠組みを超えた新たなアイデアが生まれていきます。この時のポイントは、その場にいない人の力を借りようとしないこと。「冷蔵庫にあるもので美味しいものをつくる」感覚に、クリエイティビティが詰まっています。
3ステップ目「解散設定」は文字通り解散するタイミングを先に設定すること。あらかじめ終わりを決めておくことで、活動の成果をしっかり振り返ることができ、さらに次の「この指とまれ!」につなげられます。
そして、ひめラー専用サイトにおけるひめラボの作り方や、ひめラボの流れについて、運営スタッフから説明やデモンストレーションを受けて、ひめラーも専用サイトの使い方を理解することができました。
午後はひめラボの実践を行いました。まず、ひめラボの実践のために、来年度行われる芸術祭について、ひめラーとしての関わりしろを説明し、その前提知識をもとに、ひめラーが取り組みたいことについて実際に6人のひめラーがアイデアを考え、「この指とまれ!」を行いました。手を挙げたそれぞれの「この指とまれ」に参加したいひめラーが集まり、ミーティングがスタートしました。
1時間ほどかけて、「そこにいる人が全て式」で最初に提示されたアイデアにさらにアイデアを重ねて具体化させていったり、実施に向けて何が必要か考えたりしました。あるグループでは実施に向けたシミュレーションを行っているところもありました!
ミーティング中に運営スタッフとのコミュニケーションが入ることで、より芸術祭の解像度が高まり、アイデア出しやミーティングの精度が上がる様子がうかがえたのもとてもよかったです。
講座終了後、今回の内容をもとにしたひめラボが専用サイトでも動き始めております。活発にやり取りが行われたり、感想をコメントし合ったり、リサーチしたことがラボ内で共有され始めていたりと、どのひめラボの活動もぐんぐん成長していることをここに報告いたします。
(art venture ehime スタッフ 鈴木宏佳)